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適合ライティング

JUST COPY

マーケティングゴールに向けた
全体最適化に適合するライティング研究

MA時代のBtoBコピーライティング2大要請〜コンテンツ企画制作の考え方まで〜

新規顧客の獲得や既存顧客のリテンション、見込み客育成に向けて、MA(マーケティングオートメーション)の導入を急ぐ企業が増えています。

しかし、肝心のコンテンツやメッセージを作るのは、相変わらず人手に頼らざるを得ません。システムが「きめ細かなマーケティング」を可能にすればするほど、制作すべきコンテンツの品質やメッセージ開発の課題が深刻化しています。

ここでは、昨今のマーケティングオートメーションという名称の浸透を踏まえ、BtoB企業のコンテンツ施策に向けたコピーライティングのポイントを考えていきます。

「長期化」と「複雑化」が進む検討プロセス〜険しさを増す購買までの道程〜

国内需要の縮小、クラウドの台頭、コモディティ化…。リーマンショック以降、ユーザー企業のコスト意識は高まり、コスト削減のための「競合」は当たり前となりました。

BtoB取引で購買される財は、あくまでも生産活動や業務遂行のために必要なビジネス財であるため、顕示的消費や感情的なプロセスに基づく購買される消費財とは異なり、より合理的で客観的な意思決定がなされるのが一般的です。

購買プロセスにおいては、案件の起案者、実際の使用者、購買の意思決定者、稟議などの承認者、取引後の条件交渉や発注管理を行う担当者など、多様の部門のさまざまな階層の関与者が存在します。関与者によって購買における重視点は異なり、購買ステージによって主役は変わるとともに、活用する情報もメンバーごとに変わるなどの特徴を持つことになります。

こうした購買の特徴に加え、昨今ではテクノロジーの発展により、接触するチャネルや情報の幅が大きく広がり、買い手の購買行動は多様化・複雑化を増しています。様々な外部要因が相重なり、企業内の業務改革に呼応するように、調達コストの見直しや承認プロセスの厳格化は進んでいるのが現在です。

【要請1】買い手を徹底的に分析・整理し、「最適なメッセージ」を抽出する

購買の厳格化・複雑化が進み、MAの必要性が高まる背景から、「どのステップの」「どの購買関与者に」「どのようなチャネルで」の整理(通常はプランナーの仕事です)がなされた上で、「何を伝えるか(What to say)」「どのタイミングで伝えるか(When to say)」「どのように伝えるか(How to say)」をプランナーと検討することが今日のマーケティング活動に求められるコピーライティングです。

企業のなかで、どのような流れで購買活動が進み、それぞれのステップにおいてどのような部門や職階の人が、どのような役割を担って購買に関与するのか。購買プロセスを地図にたとえれば個客が現在どの地点(購買ステージ)にいるのかを把握するGPSとして、機能するのがマーケティングオートメーションになります。「過去」と「現在」のコミュニケーション履歴からその個客がいる現在地を指し示すものとして利用します。

これを踏まえ、「買い手が購買を推し進めする上で何が課題(障壁)となっているのか」を検討します。「どの購買ステージにいる」「誰が購買の主役」となっており、「何が購買の阻害要因」になっているのか、MAにより過去と現在の履歴からターゲット(個客)の状態(過去と現在の履歴)を見極め、「どのタイミングで伝えるか(When to say)」「何を伝えるか(What to say)」促すべき理解やメッセージをプランナーとともに絞り込みます。

ポイントは、「一貫性」(論理的整合性)と「具体性」(現場的肌感覚)です。一貫性と具体性を両立することで、コピーの訴求力は高まります。その際に、ターゲットの情報ニーズや痛みに深く共鳴して、訴求ポイントに落とし込むこと。製品とターゲットの双方への深い洞察を行い、強い関係(レレバンシー)を結ぶシナリオがベースにあることが通用するコピーの鉄則になります。ターゲットを理解した上で、コピーを書かなければ、いくら良いコピーを書いたとしても望む方向の結果にはなりません。

【要請2】買い手の行動と反応、性質に則した「最適な表現」で表出する

「誰に」「どのタイミングで」「何を伝えるか(What to say)」を整理したら、次は「どのように伝えるか(How to say)」=コピー表現を検討します。とはいっても、奇抜なコピーやかっこいいクリエイティブを考えることではありません。先の通り、ターゲットが位置する購買ステージ(インサイト)を前提として、最適なコピーの切り口及び的確な表現、形式に落とし込むことが重要になります。

たとえば、MAによってターゲットの購買ステージが候補製品の「洗い出し・絞り込みのフェーズ」で購買への課題があることが判明したとします。その際、IT商材に関して部長以上の肩書きを持たず、次長、係長専門職の立場で、導入商材について高いリテラシーを有する現場のキーマンを対象としてリードを獲得するのであれば、「『●●(自社製品)』と『●●(競合製品)』のコストと処理パフォーマンスを検証」といった技術検証系の比較コンテンツを切り口として、ホワイトペーパーの設置を自社のWebプレゼンスとして整備しDL(ダウンロード)を促すアプローチが選択肢として考えられるでしょう。

◼︎華美な表現は逆効果。ホワイトペーパーという表現形式が想定される理由

上記の例でホワイトペーパーというコンテンツ形式が選択される理由はいくつかありますが、ひとつはホワイトペーパーの語源がイギリス政府の発行する公式外交報告書「white paper」の邦訳にあり、その名は表紙が白いことに由来することに起因します。

『●●(自社製品)』と『●●(競合製品)』のコストと処理パフォーマンスを検証」というメッセージの性質から、事実=ファクト(FACT)という信頼できる情報であることをターゲットに認識させることが第一に重要です。読者は公式的レポートとしての客観的な事実、中立的で具体的な情報及びエキスパートとしての信頼性を期待しています。

だからこそ、たとえ売り手にとっては同一価格の競合商材と比べて高い性能を伝えることが目的であったとしても、この購買フェーズで読者に伝えるべき情報価値は「真正性」になります。買い手(読み手)の視点に立ち、あくまでも正直かつ誠実に情報と向き合うことが第一に重要ということです。

ここで「華美な装飾」や「うまい言い回しやレトリック」は不要 (ただし、情報を消化しやすく整えることは必要)です。製品の一利用者の立場で、実際の利用環境を想定した検証により、各製品の強み、弱みを客観的かつ具体的に洗い出す「事実の訴求」がコピーのポイントとなるため、「白い」報告書という、情報に対する事実的な信頼の演出に適したホワイトペーパーが、第一の選択肢として考えられるのです。

◼︎「購買関与者」と「ブランドのコア」となる情報価値を意識したコピーこそが、その後の意思決定に影響を与える

購買ステージにおける専門知識を十分に有した購買関与者に対しては、魅力的なコピー表現やクリエイティブが入り込む余地は限定されます。

一方で、合理的な判断材料や知識をもたない経営層などの意思決定者など、スペックや品質など客観的な属性情報を十分に処理することのできない購買関与者に対しては、コピーの切り口やクリエイティブなど、ブランド価値向上につながる表現が意味を持ちます。

評価を下すに足るだけの知識欠如を補うよう、企業へのイメージや連想、威信、信頼といった主観的な属性に位置する情報への対する依存度が高まるためです。

とくに、購買プロセスにおける潜在的な課題の顕在化から案件化・起案化のフェーズにおいては、市場や製品、技術などに関する購買関与者の知識が不十分なことも多いものです。

そのため、購買ステージの前期に位置する層を対象の認知獲得を目的として忙しい経営者やその分野に明るくない担当者を対象とする場合は、要約度の高い表現を通して、専門知識のない受け手であってもわかりやすく課題解決へのベネフィット(利益・便益などの意)を感じられるコピーの一文が重要になります。

買い手が消化するタイミング・状態、また情報における「FACT(事実)」「MERIT(メリット)」「BENEFIT(ベネフィット)」から、最適な組み合わせで効果的な切り口と表現を検討しましょう。

最後に…

いずれにしても、ブランドのコアとなる情報価値を常に意識し、どのようなポイントの訴求に力点を置くか、あるいは付加的に強調するかを考えながら、個別のターゲットに対するメッセージを表現することが重要です。ブランドの活用は、買い手の購買における情報探索の短縮化や意思決定プロセスの簡素化、承認者の態度変容に影響します。